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本宿駅に向かう。かなり東に向けてやってきた。長大な名鉄の東端、豊橋駅も視野に入ってきた。
本宿駅は、国道1号線と東名高速道路に挟まれた場所にあるようだ。

高架の駅から外に出てみると、まさに目の前が国道1号線。びゅんびゅんと車が通り過ぎている。駅にはロータリーがなく、まるでレース場のピットレーンのように国道1号線と並行して道がある。
そんなところに、例の「ミニチュアな古い建物」を発見した。本当に小さかった。
「このあたりから撮影したな・・・?」
としぶちょおが微妙に立ち位置を変えつつ、場所を特定していく。

本宿駅。写真と完全一致。高架の壁面に「本宿駅」と書かれているのだが、写真ではやっぱりぼかしを入れていたらしい。

駅前にあるミニチュアは、高架駅にする前にあった旧駅舎だそうだ。本当は明治村に移設して保管する、といった話もあったようだが、バラして運んで組み立てなおす、という莫大なコストが捻出できず、結局断念したとのこと。

今更気がついたが、「本宿」という名前のとおり、ここは宿場町だったんだな。東海道だし。
・・・と勝手に納得していたのだが、後で調べたら東海道五十三次には「本宿」というのはなかった。本宿は「三十六番 赤坂宿」と「三十七番 藤川宿」の間に位置している。あれっ?
「昔からある宿場町だから、駅舎も立派だったんだねえ」
とか適当に解釈してたのに。全部違ってた。
むきになって調べてみたら、この「本宿」っていうのは赤坂宿と藤川宿の間にある、「間の宿」という位置づけだった。本陣みたいな本格的な施設はないけど、旅人が泊まる旅館はあったらしい。ほほうそうだったか。
「旧宿場町にしては駅前ががらんとしているな・・・」とは思ったんだけど、今更それを言っても後だしじゃんけんだな。

さあ、ポスターを確認だ。ここに上級編最後の問題が出ているはずだ。
ポスターのところには、東岡崎駅で一緒だったちびっ子もいて、写真を凝視していた。父親と一緒に、今日一日は鉄道三昧らしい。
「親父の趣味を子供も引き継いだんだろうな」
きっとそうだ。
そういう親子はこの日一日で何組か見かけた。

最後の問題はこれだった。「五つ目の問題クリアおめでとう!」という文字の下に、また例のごとく写真が写っている。今度も改札口だ。しかし、今回は改札の中から外というこれまでにないパターン。何か意味があるのだろうか?

「これはどう見てもセントレアではないぞ」
地味な改札口だ。さすが上級編、ゴールの駅だからこそのマニアックな駅選択だ。しかし、なんでこんなアングルで撮影しているんだろう?見せてはいけないものが写らないようにしたのか、それとも見せたいものがこのアングルの中にあるのか。
「古戦場って書いてあるぞ」
すぐにしぶちょおが気づく。
「桶狭間だろ、これ」
ははあなるほど、それはごもっともだ。僕だって、「古戦場、といわれて思いつくのは?・・・と聞かれたら、桶狭間と答える。逆にそれ以外でメジャーどころってのは思いつかないくらいだ。
「桶狭間ってどこが最寄りなんだよ」
「有松だと思うんだけどな」
有松ってどこ?と調べてみたら、先ほど下車した本笠寺駅と知立駅の間だった。中京競馬場駅の隣。へえ、こんなところで今川義元と織田信長って合戦をしたのか。
あと、「古戦場」と書かれている看板の上に、黄色地に「めぐり」という文字が見える。さらにその上に小さく字が書かれていて、それをなんとか解読すると「絞りの里」と書いてある。絞り?
「ああ、だったら有松で間違いない。有松絞りというのがあるんだ」
どうやらこれで確定したらしい。すまん、全くお役に立てなかった。

「見ちゃだめ?」には、
2001年 駅前再開発事業で橋上駅舎となる
と書いてあった。
しぶちょおが
「有松には駅前にイオンができて、駅と繋がってるぞ。ここで間違いないな」
とより確信を深めたようだ。こちらも、有松駅の画像をネットで検索し、この改札口の写真を発見。裏を取ることができた。

最後となる豆知識三択問題。
当駅が、高架化されたのは『199●年』?
(1)1992年 (2)1996年 (3)1999年
えーと、「当駅」ってどこの話だ?同じような展開が、以前どっかであったよな。名鉄一宮だったか。あの時はポスターの写真の駅のことではなく、ポスターが貼ってある駅のことだった。ならば、ここで書いてある「当駅」とは、本宿駅なのだろう。
「さっき、ミニチュア駅舎脇の石碑に駅の歴史が刻まれていたぞ。なんだっけ」
撮影した写真を確認してみたら、「1996年」だった。よっしゃ、これでOK。
SAGASE!はいよいよ終わりに向かっている。さあ上級編最後の駅、有松に向かおう。
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