名古屋なめ尽くしオフ【名古屋】

タコスの店

ブラジル料理である鳥の丸焼きをスルーした先には、今度はメキシコのタコス料理屋があった。よくもまあここまでごった煮状態にできるものだ。それだけ、ここの商店街の商工会?みたいなところは新参者に対しておおらかなのだろう。

古参のお店なんかが、「この商店街の雰囲気に合わないからダメだ。よそでやってくれ」なんて新規店舗の開店の邪魔をしていたら、ここまでお店は多様化しなかったはずだ。その結果、台湾トルコイタリアブラジルメキシコ、とざっと見ただけでもいろいろな国の料理や文化が密集するエリアに仕上がっている。これは全国的に見ても希有な例ではなかろうか。東京でも、案外こういうちゃんぽんな場所ってのは少ない。

メニューに魅入るまゆみさん

このタコスのお店、ビールの品揃えがとても良いらしい。店頭に置いてあるメニューボードの1/4がまさにビールの紹介のために割かれていた。確かに、店名は「TACOS & BEER JERRY’S UNO」となっている。ビールも飲んでってね!というそのやる気がひしひしと伝わってくる。

そんなお店の心意気に反応したまゆみさんが、しゃがみ込んでビールの品揃えをチェックしていた。とにかく、今日は5月中旬とはいえ暑い。さっきから歩きっぱなしだし、いろいろ喉が渇くような食べ物をちょっとずつ絶え間なく食べ歩いているし、喉が渇く。そりゃあ、酒飲みならビールをここらで追加投入もしたくなるってぇもんだ。

「何言ってるのよ。飲まないわよ、飲めるわけないじゃない。おなかいっぱいなんだから」

そりゃそうか。これだけ満腹の状態でどうやってビールを飲めと。

それにしても、メキシコのビールといえば「コロナ」以外思いつかない。なのにこれだけビールを揃えているというのは相当なものだ。メキシコの各地で作られているクラフトビールをかき集めてきたのだろうか?中には、世界最強最悪と言われるメキシコマフィアが作ったようなビールもあったり?

・・・と思ってよく見ると、「ギネス」とか「バドワイザー」とか「シンハー」とか。あ、世界各国のビールも取りそろえているのね。なるほど道理で品数が多いわけだ。

とはいえ、コロナ以外のメキシコビールである「テカテ」「ネグラモグロ」「ソル」もある。おおそうか、名前くらいなら聞いたことがあるなそういえば。そんなビールが飲みたければ、是非どうぞ。ただし、おなかを空かせて、だな。食べ歩きの途中で、ってのはやっぱり無理だと思う。

台湾風かき氷の店

アーケードから外に出ると、やっぱり日差しが暑い。

たっぴぃさんから、「もうじきおやびんが東京から到着する」という一報を受けたので、大須でおやびんと合流することにした。

喉が渇いたし、歩き疲れたし、どこかで一息つく場所は・・・と思った時、目にとまったのが「台湾風かき氷 花雪」のお店だった。また台湾か。

折角だから、休憩するにしてもいかにもナゴヤンテイストなお店で一息つきたかったが、もうこの際どうでもいいや。暑いし、喉が渇いたので台湾かき氷を食べることに決めた。

魅力的なラインナップ

台湾かき氷といえば、2015年春に台湾に本店がある「ICE MONSTER」が東京・表参道に日本初上陸し、ものすごい行列店となっている。特徴的なかき氷だとはいえ、2~3時間待ちがザラというのは、「東京人は頭がおかしい」と他の地域の人から思われも文句が言えないと思う。ちょっと前はポップコーンに並び、さらにその前はパンケーキに並び。多分東京の人って、せかせかしているように見えて、実は暇人なんだと思う。でも、「東京人は頭がおかしい」という地方の人だって、東京ディズニーランドに行ったら、アトラクション一つに乗るためだけに数時間並んだりするわけで、みんな同じ穴のむじなだ。

一方この大須の台湾かき氷のお店は、行列なんてないおとなしいものだ。もちろん、本家ICE MONSTER(旧名:冰館)のかき氷とは似て非なるものかもしれないが、並ばずに食べられるというのは素晴らしいこっちゃ。

マンゴー花雪を買ってみる

日本古来のかき氷は、「いちご」「メロン」「ブルーハワイ」に代表される、毒々しい色をしたシロップをかけただけのものだ。せいぜい、甘味屋で食べる宇治金時は、あんこや白玉団子がつく程度だ。一方の台湾かき氷は、フルーツパフェのように生の果物をトッピングしてしまうという特徴がある。さすが南国。マンゴーかき氷なんてのは、台湾かき氷の代表例だ。

というわけで、さっきから唐揚げやらケバブやら焼き包子やらういろうやら、喉が渇くものばっかり食べていた僕は、マンゴーかき氷を食べる事にした。仲間に「すいません、僕ちょっとかき氷食べてきますんで」と言い残し、お店に入る。

みんなも釣られていろいろ買う

すると、みんなもつられてお店に入ってきて、めいめいかき氷を頼んだりドリンクを頼んだりしはじめた。やはりみんな喉が渇いていたし、身体を冷やしたかったらしい。

名古屋といえばスガキヤ

ふと気がついたんだが、我々がかき氷に舌鼓を打っている目の前にスガキヤがあった。

「あー。スガキヤもそういえば名古屋名物だったなあ」

今頃になって思い出した。愛知を中心とした中部・近畿圏にだけ存在するチェーン店。関東に何度となく進出するも、その独特な味が受け入れられず、毎回撤退を余儀なくされたといういわくつきのお店。「名古屋だからこそ、食べなくちゃ!」というお店を巡るのであれば、このスガキヤもまさにそれに該当する。

しぶちょおと事前協議をやっていた時も、このスガキヤのことはすっかり抜け落ちていた。他の「名古屋ならではのB級グルメ」と違い、あまりに生活に溶け込んでいる感があり、忘れてしまったんだと思う。なにしろ、大学の学食としてスガキヤが入っているキャンパスもあるくらいだ、ナメたらアカン。

スガキヤメニュー

本当なら、「台湾の」かき氷なんて食ってる場合じゃなくて、このスガキヤでラーメン食べてこそ名古屋オフの意味があるんだと思う。

「いやでも、今こうやってメニューを見るだけでずいぶんおなかがいっぱいになるな」

既にかき氷とかドリンクを手にしている我々一同、スガキヤのメニューを前にどうしようもなかった。誰一人として、「東京で食べられないなら、是非!」とは言わなかったし、「今がダメでも、明日ならなんとかなるんじゃない?」という建設的な意見を言う人もいなかった。ダメなんだよ、明日は明日でみっちり食べる計画が詰まってるんだから。当初計画から漏れてしまったスガキヤを救済する術はもうなかった。

ラーメン300円。麺類の大盛りは+100円。

「おい見たか!大盛りは100円だぞ!これはもう、食べるしか!」

と無責任に周囲を煽るが、誰一人として僕と目を合わせてはくれなかった。

せめてかき氷はこのスガキヤで食べるのが正解だったかもしれない。うっかりしていた。

わらびもちを食べる気にはさすがにならない

スガキヤはラーメンを主体としたお店なのだが、牛丼があったりデザート・スイーツ類が豊富にあるという変わった品揃えのお店だ。学校帰りの学生さんや、買い物ついでの主婦が集うような場所作りを目指しているのだと思う。

そんなわけで、わらびもちクリぜん、なんてメニューもあったりする。240円と大変お安いのだが、すまん、さすがにもう全く食べる気力がない。

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