2015年05月11日(日) 2日目

2日目の朝を愛知県は名古屋市、栄のホテルで迎えた。窓の外を見ると、今朝も天気は良さそうだ。街路樹の新緑がまぶしい。名古屋ならではの、ひたすらまっすぐに伸びる車線数の広い道が眼下に見える。
朝起きて「腹減った!」と思うことって、これまでの人生でほとんど経験したことがない。逆に、「昨日食べすぎた分がまだ残ってる感じ・・・」という経験の方は数知れずだ。はい先生!今日がまさにその後者の方です!
本日の行程をおさらいしておこう。
[5月11日(日)]
8:00 チェックアウト
【喰い地獄06】モーニングとかエビフライサンドとか@コンパル
9:00 コンパル発
(徒歩で名古屋地下街~テレビ塔を経由しながら名古屋城まで散歩)
10:00 名古屋城着
12:00 市役所前駅→黒川駅
【喰い地獄07】カレーうどん@鯱乃家
13:30 黒川駅→ノリタケの森
(名古屋の産業について勉強)
16:30 ノリタケの森→名古屋駅
【喰い地獄08】みそかつ@矢場とん
【喰い地獄09】手羽先@風来坊 →購入後、新幹線の中で食べる
お土産購入など
【喰い地獄10】きしめん@住よし
18:03 名古屋駅
↓(のぞみ246号)
19:43 東京駅解散

ホテルフロント前に朝8時集合、ということになっていたので、続々とメンバーがやってきた。昨晩尾張一宮で泥酔したという相方さんも、ちゃんといる。ただ、昨晩の記憶は途中で途切れているとのこと。
「もー、夜大変でしたよー。部屋から出たら、自分の部屋がわかんなくなっちゃって」
相方さんが苦笑しながら昨晩の話をしてくれる。タバコを買いに行くだか吸いに行くだかで、うっかり無防備なまま部屋を出てしまったらしいのだが、部屋番号を覚えていなかったので戻るに戻れずに途方に暮れてしまったらしい。
「部屋にはまゆみさんがいたんですよね?電話すれば良かったのに」
「いや、電話なんて持ち歩いてなかったんですよこれが」
そりゃそうか。で、「多分この部屋かな?」という部屋を片っ端からノックするわけにもいかず、最悪廊下で一晩過ごす覚悟を決めていたらしい。フロントに行って部屋番号を聞き出せばいいのに、と思うが、何でだったか忘れたがそういう選択肢は無かったらしい。
結局、いつまで経っても部屋に戻ってこない相方さんを心配したまゆみさんが捜索に出て、廊下で途方に暮れていた相方さんを無事救出することができたので良かった。
そりゃあねえ、ワインボトル2本ですもんねぇ。多分いきなりワインを頼んだとは思えないので、最初は別の物を頼んだはずだ。となると、僕らと別れたあと相当飲んだということになる。ナイスファイトとしかいいようがない。愛知の一日を満喫できているようで何より。

名古屋テレビ塔が見える。
まだ日曜日朝8時の名古屋中心地は、静かだ。平日ではない分、人の気配が少ない。
今日も我々は食べては移動して観光、そしてまた食べるということを繰り返す。ひたすら食べ続けるのは胃袋のキャパ的に無理なので、観光要素も大事だ。そして、大食いチャレンジをやっているわけではないので、できるだけ食事と食事の間に時間を設けることが大事だ。
2日目を朝8時からスタートさせるというのは随分とのんびりしている。しかし、一発目に訪れようとしているお店が朝8時営業開始なので、それに合わせると必然的にこの時間ということになる。

栄の地下街に潜る。名古屋駅界隈も広大な地下街が形成されているが、栄も大きい。この地図を見ると大したことがないように見えるが、それは縮尺が普通のイメージとちょっと違うからだ。実際は相当に広く、かなり歩くことになる。

地下街に潜ったのは、本日一軒目の目的地である喫茶店「コンパル」がこの地にあるからだ。他のお店がまだ軒並みシャッターを閉めている中、喫茶店であるコンパルは既に営業を開始していた。
愛知・岐阜界隈は特に喫茶店文化が盛んで、大手カフェチェーンですら苦戦を強いられる場所として有名だ。町のいたるところに個人経営の喫茶店があり、朝から営業にいそしんでいる。その結果、「モーニング」というこの地域独特のサービスが生まれていったのはよく知られている。
今回、その「モーニング」を一発腹に仕込んでやろうぜ、というわけだ。
メンバーの中には北海道の人気TV番組「水曜どうでしょう」の熱心なファンもおり、番組ディレクターである藤村氏の実家、喫茶店「ラディッシュ」に行く、という話もあった。しかしこのお店は2014年1月末をもって営業を修了しており、我々はせいぜいその「跡地」に行くことくらいしかできない。
そんなわけで、ホテルから近いということもあるし、コンパルで朝食、ということにしたのだった。

もともと、名古屋や岐阜あたりの喫茶店における「モーニング」とは、メニュー名ではない。朝早くから来店してくれるお客さんに対するサービスとして、コーヒーしか頼んでいないのに、コーヒーのお代しか払っていないのに、お店から「勝手に」ゆで卵やトーストをサービスされちゃう、というものだ。
しかし、これだけモーニングという概念が普及し、各喫茶店間で差別化を競い合っていたら、「飲み物代と同額」だけでは収まらないモーニングも増えてきた。たとえばこのコンパルの場合、「お好きなドリンク」に130円を追加することによって、ハムエッグトーストが付いちゃう!という「モーニングセット」を展開している。
やはり、コーヒー一杯400円程度のお値段の中で何かサービスをする、というのはできることに限りがある。だったら、少しお代は高くなるけど、より良いサービスを提供します、というお店が増えてもおかしくはない。
ただ、「朝の時間帯はいつもよりもお得に飲食できます」というモーニングサービスは東京界隈でも珍しくはなく、それこそマクドナルドのような大手飲食チェーンでさえやっていることだ。だから、本来的には、「えっ、コーヒー一杯とお値段変わらないのに、こんなにオマケが付くの?」というサービス過剰な喫茶店をチョイスしたかった。しかしコンパルを敢えて選んだのは・・・

これ。エビフライサンドがあるから。
名古屋方面の方言をおもしろおかしく茶化す際に「えびふりゃー」という言い方をするのが定番だが、何故名古屋で天むすとかエビフライが好まれるのか、その理由はわからない。伊勢エビというくらいだから、このあたりの海では海老がよくとれて、昔から愛されてきたのだろうか?調べればきっとすぐに理由くらいわかるんだろうけど、面倒だからまあいいや。
で、昨日は天むすを食べたわけだが、今日はこのエビフライサンドを食べてやるぜ、というわけだ。ただしこれはもちろん高級料理であり、朝お店でドリンク一杯飲んだらオマケで付いてくるような代物ではない。ほら、値札を見ろ、930円と書いてある。そりゃそうだ、立派な海老フライが3本も入っているんだから。
これはこれで折り詰めでテイクアウトできるので、あとで食べればよろしい。この後訪れる予定の名古屋城とか帰りの新幹線とかで食べる機会はあるだろう。それはそれ、これはこれで、僕らは「プラス130円」で頂けるというモーニングセットが現時点のお目当てだ。
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