名古屋なめ尽くしオフ【名古屋】

愛知県庁

テレビ塔から歩くこと30分近く、ようやく名古屋城のお堀近くまで辿り着くことが出来た。

しかし、肝心の名古屋城はお堀の外にあった。あれ?名物の金のしゃちほこがないし、そもそも建物そのものは洋風?

和洋折衷の謎建物、これはもちろんお城ではなく、その正体は愛知県庁だ。すげーな、フォトショップでコラでも作ったかのような世界。てっぺんの和風な部分は、明らかに名古屋城の天守閣を意識して作られたものだ。まさかあそこだけ木造、ということはないだろうが、面白い意匠だ。

何度も名古屋には訪問したことがある僕も、この県庁舎を見るのは初めてだった。なので、「へえー」と見上げてしまった。ちなみに、我々が感心した半年後の2014年12月、この建物は重要文化財に指定された。

名古屋市役所

その変な建物のお隣には、これまた特徴的な建物が待ち構えていた。今度は名古屋市役所だ。まるで歴史ある大学の学舎のような雰囲気を持っている。こちらも愛知県庁と同じ日に、重要文化財に指定された。

昭和8年に建てられたということだが、当時における「日本趣味を基調とした近世式」なんだそうだ。これのどこが日本趣味なのか、というのは2014年となってはよくわからないが、そういうことなんだろうきっと。オアシス21を見て、名古屋テレビ塔を見て、さらにその後に愛知県庁を見ているから頭が混乱している。

で、この後、名古屋城を見るわけでしょ?もう、なにがなんだか。

名古屋市といえば、なんといっても市長があの「河村たかし」だ。良くも悪くも、名古屋をステレオタイプ化させてしまう男。お上品とは到底言えない人物だが、テレビ番組にもたびたび出演していた衆議院議員だったという経歴もあり、知名度は全国区だ。

つまり、このありがたいはずの建物は「風雲!たけし城」ならぬ「河村たかし城」だ。そういう観点でこの建物を眺めると、なんだかコテコテ感が出てきてしまう。

路面電車風に道路の真ん中にバス停がある

名古屋市役所の前を走る道路には、道に中央に変な建造物が作ってある。ひさしがついており、まるで路面電車の停留所のようだ。路面電車がまだ現役バリバリで町を走っている広島を出身地とする僕としては、懐かしい光景だ。・・・って、ちょっと待て、名古屋には路面電車なんて走っていないぞ?

ひさしには、「市役所」と書いてある。確かにこの下には地下鉄の市役所駅があるが、まさかその地下鉄駅への入口が道路の真ん中、ということはあるまい。じゃあ、なんだあれ?

しばらく様子を見ていたら、バスがやってきてこのひさしの脇に停車した。お客さんが乗降している。あ、あそこ、バス停なのか。

道路の真ん中にバス停があるなんて、初めて見た。

バス停には要注意

何でそんな意味不明なことをやるんだ、と驚き呆れたが、なるほど地図を見てみると納得だ。このあたりはいろいろな方面に向かうバス停がたくさんあるのだけど、その一部路線に限っては「道路の真ん中」バス停を利用することになるらしい。この地図でいうと、ピンク色の1番と2番がそれにあたる。

これ、地図表記の便宜上、「たまたま」道路の上に乗り場案内が表示されたわけではない。実際にこの1番と2番に関しては、道路の真ん中に乗り場があるのだからこう表記するしかないわけだ。

バスがやってきた

この変なバス停を使う路線は、市役所の北側を東西に走る出来町通に向けて右折をすることになる。なので、バス停のために左端レーンを走行していたら、右折するときに強引に右折レーンまで移動しなければならなくなる。それは無理があるし危険なので、わざわざ右折するバス用に、中央分離帯部分に専用バス停と専用バスレーンが作られているのだった。

おっと、ほら、出来町通の2番乗り場にちょうどバスがやってきたぞ。このバスは交差点すぐ手前のバス停でお客の乗降をこなしたあと、左折していった。右折レーン含めて片側4車線ある道路なのに、さらにその外側に「バス専用左折レーン」があるというのが珍しい。ちなみに写真で、バス停を挟んでバスの右側に停車している車は、これから右折しようとしている。ラインがクロスしていて、初めて見ると無法状態のようだが、ちゃんと計算済みでのことだ。あと、道路が広い名古屋ならではの光景だろう。

【後注】
後日、しぶちょおからこのバスについて指摘があった。これは「基幹バス」である、と。市役所のバス停に限った話ではなく、この路線はこんな感じで、専用の色つきバスレーンとバス停を持っているのだそうだ。Wikipediaにも「基幹バス(名古屋市)」について記事があったのでそちらを参照されたし。

地下鉄の代替として、乗客が高速移動できるように工夫がされているようだ。専用レーンの他に、バス停の間隔を地下鉄駅並に広げ、頻繁にストップ&ゴーしないようにしているなど。しらなかった!

名古屋城のお堀端を歩く

お掘端を歩く。ここからが結構長い。さすが巨大なお城だけあって、天守閣に辿り着くまでに疲れ果ててしまいそうだ。ゴルフ場にあるような電動カートが地下鉄駅を出たところあたりでレンタルできれば、随分繁盛することだろう。または、昔風に籠とか、人力車とか。

馬?馬はダメだ、ヤツは巨大な糞をするから。

名古屋城地図

名古屋城の地図。「特別史跡」という扱いだ。愛知県庁や名古屋市役所が重要文化財なのに対して、名古屋のシンボルでもある名古屋城が「特別史跡」というのはちょっと残念だが、別に優劣をつけるものでもあるまい。

特別史跡、といわれても「へえそうですか」と全然ありがたみを感じないが、いやいやどうして、この肩書きを持っていれば法律でちゃんと保護されるし、そもそもこの肩書きを持つということは「史跡のうち学術上の価値が特に高く、わが国文化の象徴たるもの」と認められたものに限られる。だから侮ってはいかんらしい。

名古屋城看板

名古屋城の看板。ひゃー、ようやく入口に辿り着いた・・・。

この看板も、特別史跡の一部・・・なわけはないよな、さすがに。

名古屋城

名古屋城の正門。結局テレビ塔から50分近くかけて歩いてきたことになる。でもこれで終わりじゃないぞー。まだ歩くぞー。

よこさん、つくづく「靴を買い換えておいて良かった・・・」と思っているはずだ。あのブーツでこの強行軍だと、到底足がもたない。

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