ガソリンはなくても車は走る【白嶺三山縦走】

どうやら布団一枚で三人が寝るらしい

14:33
布団が敷いてある壁には、番号が記されたシールが貼ってあった。

どうやら、布団1枚に対して3枚ずつ貼ってあるらしい。

つまりは、

「おいお前、布団1枚につき一人で眠れるなんて思ってないだろうな?三人だ。当たり前だろ?」

ということだ。

あー、新しい建物、広々とした一階部分を見ていたのだけど、やっぱりこのあたりは「山小屋の伝統芸能」が脈々と受け継がれているのだな。様式美の世界とでも言おうか。

せっかく新しく作ったんだから、キャパシティを見越して大きめに建物を作ってくれよ、と思うが、伝統芸能なんだから仕方がない。われわれはその伝統の継承者として、見て、体験して、寝苦しい夜を過ごして、そして後世に語り継いでいかなければならない。

言うまでもなく、布団1枚で二人寝るのでさえ窮屈なのだから、三人なんて大ごとだ。ラブラブなカップルでもそんなに密着しないだろう、というくらいお互いが密着しなくちゃいけなくなる。名前も知らない赤の他人なのに。

でもこの日の小屋は混雑していない。受付で指示されたのは「青の3番」だった。三つある番号シールのうち、真ん中。残り二つは赤色の数字が記載されているので、「混んできたらこっちの番号も使うよ」ということだ。逆に混んでなければ、「青の数字だけで運用するよ」というわけ。青だけで割り振りが行われたなら、「布団一枚につき一人」という快適な空間が提供されることになる。

でも、夕食時くらいまでまだ油断してはいけない。いきなり、想定外の団体客がどかどかっとやってくる可能性だって否定できないから。団体客ってのは必ずペースが遅く、到着が随分遅いということが多い。だから、せっかくの楽園がぬか喜びに終わることだってあり得る。

頭がつっかえるほど、縦が短い

14:33
布団一人一枚は結構なことだが、どうにも長さが足りないんですが。

布団がえらく壁にもたれかかってるな、と思って試しに寝転がってみたら、案の定頭の長さ分くらい、丈が足りなかった。

部屋の幅をふまえると、これ以上布団を壁から引きはがすことはできない。何でこんな設計にしちまったんだ?一般的な布団の長さくらい、当然設計時点でわかっていたはずで、それでもあえてこの部屋サイズにしたというのは・・・やっぱりこれも「伝統芸能」の一環か?

そう簡単には快適にはさせねぇぞ、という。

これ、今日はいいけど、一枚の布団で三人寝る日はたまらないぞ。膝を折り曲げたり背中を曲げないと布団の中に体が収まりきらないんだから。そうすると、当然隣の人と干渉するわけで。いったいどうすりゃいいんだ。

トイレ

トイレはあくまでも清潔

14:33
部屋から出て、館内探検をしてみる。

まずはお手洗い。

トイレは、清潔。洋式だし、水洗だし。ウォッシュレットでもついているのか?と一瞬確認してしまうくらい、新しくて快適だった。

まさかこのご時世であっても、ウォッシュレット完備の山小屋ってないとは思うが・・・いや、どこかがやってるかもしれん。

立派な洗面台があります

14:33
洗面台も、大きいのががっちり据え付けられてあった。朝、朝食前後にとても混み合う場所なので、洗面台が広々しているのは本当にありがたい。

水は潤沢に確保できているようだ。特に取水制限のたぐいはなかった。

身体はちゃんと清潔を保とう

14:46
タオルを持ってきて、体を拭く。

ぜひこれはやっておきたい、山のエチケット。

自分がさっぱりするのは当然として、体臭が他人に与える不快感を減らすという点で重要。今日はいいけど、ぎゅうぎゅう詰めで寝なければならない時、「おまえの体臭は俺の体臭、俺の体臭はおまえの体臭」状態にどうしてもなってしまう。それで、隣の人が汗臭かったらたまらなくイヤだ。さらには、足が臭いと殺意を感じる。何しろ、狭い時は頭と足を交互に向け合って寝るフォーメーションを取ることになるので、自分のすぐ鼻先に両隣の足があるという配置になるからだ。



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