

05:35
北岳の雄志をようやく今頃になって見ているところ。
へえ、ああいう山だったんだ、と今頃になって知る。昨日は、全然実感を伴わないまま、ただただ坂道を登ってた。
結構すっくとそびえた山だということに気がつく。あんな急斜面、登った記憶はないし下った記憶はないぞ?
自分が登った山は本当に北岳だったのか、と不安になってしまう。何しろ、周囲はほとんど何も見えないガスの中だ。いたずらで、適当なピークに誘導して、「北岳」なんて看板を出してりゃ、すっかりそうだと信じ込んでしまう。
そうか、ならば、北岳の山頂にいた「山と渓谷」の取材スタッフはドッキリの仕掛け人だったと考えれば合点がいく。


05:35
鳳凰三山をデジカメのズームで眺めてみる。
地蔵岳のオベリスクが、遠くからでもよく見える。
くっそう、あそこには昨年訪れているんだけど、そのときも天気が悪くて全く何も見えなかったんだった。
オベリスクの直下まで到達したのに、それがオベリスクなのかどうか、確証が持てないようなありさま。
今頃になってこうやって見ることになるとはなぁー。
鳳凰三山、晴れた時に訪れたらとてもすばらしいのだと聞く。確かに、ここから見る限りそうなのだろう。眼前にそびえ立つオベリスクに向かって歩く高揚感、きっとすばらしいはずだ。でも、再訪はあるのやらどうやら。ドンドコ沢を下る際にヘロッヘロになってしまったイヤな思い出があるので、あまりその気は起きない。

05:37
スマホのアプリ「山カメラ」を起動してみる。
これは、GPS+ARを使って、目の前に見えている山が何なのか、山座同定を助けてくれるアプリだ。
スマホの画面には、自分がいまいる場所の地図と、スマホ内蔵カメラの映像が映されている。そして、カメラ映像には、ARで山の名前が表示されているという代物だ。
こうやって今日のように、山のまっただ中、しかも見晴らしが良い時はとてもありがたい。山頂では初めて使ってみたのだが、満足度高いアプリだった。
町中でこのアプリを使ったことがあるが、全く使い物にならなかった。なぜなら、ディズニーランドやらなんやら、ランドマークがやたらと表示されて画面がゴチャゴチャになってしまったからだ。ここに登録されているのは、山ばかりではない。

05:55
塩見岳との間に立ちはだかる谷。
塩見岳方面に行きたいのだったら、農鳥小屋方面に戻って、稜線伝いに進んだ方がいい。

05:56
西農鳥岳の滞在をそこそこに、農鳥岳を目指す。
西農鳥岳山頂にいる間に、おかでんを追い越していった女性単独行の人がいた。農鳥小屋に泊まっていた人だが、小屋にいる間、話しかけてもどうもこの人とは話が弾まなかったので、一緒に行動するのは諦めている。
どんどん先行するその人の背中を追いかける。
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