
07:33
どんどん緑が濃くなっていく。
もうそろそろ、樹林帯に突入するようだ。
手元の「山と高原地図」を見てみると、このあたりのコースタイム表示は随分ざっくりしている。行程が長い割には、適当に区切るためのランドマークになるものが道中あまりないからなのだろう。
「ハイマツ帯を蛇行」
と記されたエリアが今まさに歩いているところだが、ハイマツなんてのはあっという間になくなってしまった。で、それが所要時間40分という記述で、そこから先は
「針葉樹林帯の急坂 木の根石ころ多い」
と書かれたエリアで、ここが所要時間50分。
これ以降、所要時間を区切っている地点が「大きな岩」とか「小尾根を巻く」という漠然とした表記で、わかりにくい。
もちろん、地図にはちゃんと地形が描かれているわけで、それをちゃんと読んでりゃ自分が今どこにいるかくらいわかるだろうボケ、と言われればそれまでなんだけど。
で、そろそろ針葉樹林?

07:43
明らかに針葉樹林帯に入った。第二ステージ突入、というわけか。
標準コースタイム40分のところを30分ちょっとで移動しているわけだから、まずますのペース。
・・・とまあ、自分の体力状況を客観的に評価するためにも、登山地図上の「区切り」と、そのコースタイムというのは重要となる。
「おんせんっ!おんせんっ!」
と口ずさみながら、どんどん下る。おかでんを突き動かしているモチベーションは、「とっとと下山して、風呂にくりゃんくりゃんになるまでつかりたい。」ただこれだけだ。
チンタラしてたら、バスの便の都合で風呂になんて入ってられなくなる。何しろ、バスの便数が少ない土地だから。
あと、おかでんの野望は温泉だけではない。奈良田にある日帰り入浴施設には食堂も併設されているのだが、そこでは馬もつの煮込みがメニューにある、と聞いている。今日のお昼は、あわよくばこれを食べたいところだ。
時間が遅けりゃ、どこか登山道の道中でカップラーメンのお昼ご飯。早く下山できりゃ、温泉。さらに時間に余裕があれば、馬もつ煮込み。こういう三段論法で本日はおかでん様の下山をお待ちしております。
うおお。馬もつまでたどり着きたいぞ。

07:53
道中の様子を時々写真に納めておく。
何気ない風景であっても、ぱらぱら漫画的に写真に残しておけば、そのときの雰囲気というのが追体験できるだろうから。
というわけでこの写真に対しては特にコメントなし。
あ、ちなみにここは標高2,450メートル。さっき標識が出てた。

08:09
少々歩きにくい急坂が続く。
ハイマツ林のときはつづら折りに道が作られ、少しずつ標高を下げようという意図があったが、針葉樹林帯に入ってからは全然その気がなくなってしまった。木の根っこを少しだけ避けながらも、強引に下っていく。
こっちは連日の疲労が足に出てき始めており、ちょっと神経をとがらせる。何しろ、昨年鳳凰三山のドンドコ沢で、疲労のあまりに「こりゃ足を滑らせて遭難するかも」と真剣に思ったくらいだ、この道でだって同じような目に遭う恐れはある。

08:22
水の流れる音が聞こえる、と思ったら、滝・・・というか、急斜面を流れる川が見えてきた。
ええと、これは地図上に書かれている「河原に出る」という地点では、まだないな。もう少し先か。
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