ガソリンはなくても車は走る【白嶺三山縦走】

まだまだ登り一辺倒

13:28
ベンチがあるってことは、「この先も急な道が続くよ」という犯行予告でもあった。

ここまでくればあとは楽だよ、というのであればそもそもベンチなんてのは作らない。

道中、力尽きて荒い息で先の道を見上げている人が何人もいた。

夏休み時期だからか、若い人も結構登っている。カップルもちらほら見かける。男性の登山趣味に女性が付き合わされているのだろうか。いや、最近ならその逆もありえるな。

登山デートなんてうらやましいことだ。お互い気を遣いながらなので、信頼感は強くなるだろう。

「一緒に山登りするカップルは、普通のカップルよりも長続きする」なんていう統計データ、どっかにあるかもしれない。

第二ベンチ到着

13:35
第二ベンチ到着。

・・・つまり、「まだまだ登るぜ」ということだ。

ベンチにはおっさんがべったりと座り込んでいたので、おかでんは立ったまま休憩をする。写真も、そそくさと撮影。
「自画撮り野郎」として、今のスマホ自画撮り当たり前時代よりはるか前から自画撮りしてきたおかでん。しかも三脚+セルフタイマーを使って。それでも、やっぱり人前で撮影するのは恥ずかしさを覚える。ちょっとこの第二ベンチでは撮影を断念。こう見えても恥じらいっていう感覚は持っている。

登るったらないなぁ

13:40
いやあ、登るなぁ。

きついといえばきつい。一息つけるようななだらかな場所が全然ない。まるでビルの非常階段を登るかのように、ぐいぐいと無情なまでに登っていく。

でも、思ったよりキツくないんだ、これが。息があがらない。

先月赤岳に登った時も感じたのだが、きつい山道も思ったより簡単に登れてしまう。

おそらく、ここ数カ月で体重が激減したからだろう。何しろ、4カ月で15キロ以上痩せている。それだけの荷物を今まで背負っていたのが開放されたわけで、そりゃ山登りが楽ちんになるわけだ。

「自分がスーパーマンになった気がする。」というのは大げさだが、あながち間違っていない感覚は覚える。脚力が1.2倍くらい強化された気分だ。

看板がある

13:54
登りに登ったところで、看板が見えてきた。

どうやらここで登りが終わりになるらしい。ここから先、白根御池小屋まではほぼ水平移動になる・・・はずだ。読図の仕方を間違えていなければ。

想定していた時間よりも早く到着してしまい、若干拍子抜けだ。

おかげで、写真は笑顔のおかでんだが、若干腑に落ちていない表情もにじませている。

「本当にこれでいいの?」

って感じで。

道が平らに近づいてきた

13:55
これまではひたすら「傾斜がそこにあるならば、できるだけ上を目指す」という登山道だった。

しかし、先ほどの看板以降、道は「傾斜とはあらそわず、仲良くやっていきます」となだらかになった。標高を稼ぐ意欲はもううせたらしい。

これは楽だ。あとは本日のお宿までぐいぐい距離を稼ぐだけ。

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