
06:18
いつまでも雷鳥を見ていられる可愛さではあったが、きりがないので適当なところで切り上げた。
あらためて歩み始めると、そこはもう農鳥岳の山頂。遠目で、標識が見える。
この山も、間ノ岳同様に「そそり立った山頂」ではなく、比較的なだらかだ。
06:20
農鳥岳山頂到着。

標高3,026メートル。地味な山扱いされている西農鳥岳よりも実は標高が低い。
高い山の方が偉い、というわけではない好例。標高が低くても「農鳥岳」であっちは「『西』農鳥岳」扱い。西農鳥岳さんはさぞや歯がみをしていることだろう。
でもその農鳥岳だって、あんまり扱いが良い山ではない。山頂からよく見える北岳に気を取られてしまい、農鳥岳!という山そのものに立っている感動というのはほとんどないからだ。
「おお、北岳がよく見えるぜ」
とカメラを持ってうろうろしてしまう。そんな山。
あと、ここから始まる長い下山路に思いを馳せる場でもあり、到着しました、バンザーイといった感覚は残念ながら持っていないのだった。

06:21
実はここからもよく富士山が見える。
富士山といえば、河口湖畔からの写真だとか駿河湾ごしの写真だとか、定番がいくつもあるが、南アルプスから見た富士山というのは少しメジャー感には劣る。しかしどうだ、こうやって見る景色はなかなかなものじゃないか。

06:29
山頂直下の岩に、黄色いペンキで「ゴミモチカエレ」と書いてあった。
カタカナで書いているところをみると、たぶんこれは農鳥小屋のおやじさんの仕業だな。ウケケケ。
でも、こんなの書いたからといってゴミをモチカエルようになる人が増えるんだろうか?これを見て、はっと我に返って「いかんいかん、ゴミは捨てずにモチカエロウ」となる人っているのだろうか?
こういうペンキ文字は、単に景観を損ねるだけのような気がする。


06:32
ここでも高山植物が咲き誇る。
いや、「咲き誇る」なんていうほど偉そうには咲いてはいない。しっとりと可憐に咲いている。そういうところが高山植物のすてきなところだ。ヨーロッパ風の庭園に咲く花とは全く異なる世界だ。
で、この花だが・・・ハクサンイチゲ、だな。いい加減これくらいメジャーな花の名前くらいは覚えておかないと。どうせすぐ来年は忘れるのだろうけど。
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